top of page
  • 執筆者の写真美千代  謡三昧。日々喜々。

能を習うということ・・・

能を、お茶やお花のように習い事にするってどういうこと?

・・・いやいや今人気の習い事は、ヨガ、ダンスか!?



今は習い事も多岐にわたっていて、

日本文化を学ぶことも少なくなっていますよね。


でも、私たちの親世代(80代以上)では、銀行、役所、学校など、地域に密着した職場では、サークルとして能の台本を歌う「謡(うたい 謡曲)」の勉強会が盛んに行われていたそうです。


もっと遡ると、

江戸時代の寺子屋の教材にもなっていた謡本(うたいぼん)は、

文字や古典文学などを学ぶツールとして身近だったようで。


さらにいうと、

能が盛んになった室町時代から

謡(うたい)は庶民の間でも親しまれ、

今のカラオケのように日常の中で謡われたようです。

まあ、当時は新しい文化だったわけですから、

その独特な調子が斬新な流行りものだったのでしょうね。


と、民衆の中でも人気だった謡(うたい)ですが、

今は能を習い事としている方は少なくなり、

習えること自体知らない方も多くなっていますよね。


私はというと、

両親が謡と仕舞(能の一部を舞う舞)を習っており、

そのうち自分たちも教えるようになったので、

身近な習い事として会社勤めをしながらお稽古を始めました。


何気なく始めたのですが、やってみると、

謡の独特な調子や、

一人芝居をしているように物語を語るところ、

音痴な私でも大きな声を出せること、、、など

その面白さにハマっていった感じです。


でも、一番ハマったのは、

同じように習っている方々との交流かな。

年1回の発表会では、

かけ値なしにお互いの成果を讃えあえて。

また頑張ろう!!と思えますよね。


どんな習い事でも、

自分の成長を実感できること、

年齢・性別関係なく交流ができることは、

楽しみの大きな要素なんだそうです。


あ、謡の楽しさをつい強調しましたが、

能のお稽古には「仕舞(しまい)」もあります。


能のクライマックスを謡に合わせて

袴姿で舞うのです。


実は私、長い期間舞いは苦手で、、、、

謡だけやりた~い!と思うほどでした。


背すじが伸びる感覚が分かると

スッキリして楽しくなるんですよね。。


でも仕舞から入る方は多く。

最初から楽しんでらっしゃる方も多いので、

あくまでも個人的な感想です。あしからず。


能は奥の深い世界ですから、

人間国宝の能楽師の方々も

最初は仕舞と謡のお稽古から始めます。

そこから、囃子に合わせて舞う舞囃子と進み、

さらに玄人となり能のシテや地謡のお稽古へと進みます。


私も玄人となりシテや地謡をさせて頂くようになりましたが、

毎日謡と仕舞の稽古の日々は続いてます。


まだまだ追う先は長く。。

だからこそ続けられる。

だからこそ楽しめる。



閲覧数:26回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page